戻ってくるところ

 

中学生か高校生くらいのときに「なるべく依存しないで生きよう(依存するものを減らそう)」という信念を打ち立てた。「これがなくては生きていけない」というものを作るのが怖かったんだと思う。安易に頼って、手放せなくなることや縛られることも怖かった。身近なものであればお酒やたばこ、風邪薬や、快適に過ごせるようになる高価なものなども、今でも選ぶのが少し怖い。

他人でも、宗教でも、依存するのは簡単で、そして楽だと思う。自分の頭で考えたり選んだりする必要がなくなるし、主体性を持つ必要もない。対象の機嫌を伺い、言われた通りにすればいい。しかし自分にも感情があるから、例えば対恋人であれば、嫉妬に駆られて束縛したり、干渉しすぎたりして自ら深見に嵌まっていく。それがいいことだとも悪いことだとも言えない。けれど自分はそうなることが怖いし、なりたくない。されるのもたいそう不愉快だ。

 

日本は宗教について、関心が薄いうえ、マイナスのイメージが強い。

 

正解を探して動けなくなる、選択肢を眺め続ける必要がなくなることに関してだけは少し羨ましいなあ。